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2013.04.07 (Sun)

映画館でかかっているものが「映画」であるとは限らない 13.04.05-NOTE

今回は、いつも利用しているのとは別グループの映画館に行きました。当然のことですが、いろいろと違いがあって楽しかったです。わたしの本心としては、どうせなら、近郊のさまざまな映画館を利用したいところです。上映している作品、していない作品、という違いもありますし。

ただ、そこでネックになってくるのが、作品一本あたりの鑑賞料金です。正直、わたしのなかでは「大人 1,800 yen」という価格設定が適正であるとは思えない部分もあるのです。書籍や CD などと比べるとどうしても高く感じてしまう。それを補うためには映画館の会員になって割引制度を利用するしかないのですが、しかし、手広く会員になろうとすると、今度は入会金がかさんでしまう。このように、どちらにいってもメンドくさいことになるので困ります。

そこを割り切って 1,800 yen を投げつけるくらいの余裕が持てれば良いのですが。




Zero Dark Thirty <字幕版>

去年の末にラジオで町山さんが紹介しているのをたまたま聴いて、「これはぜひ観なければ!」とココロに決めていた作品。一ヶ月前にはまだ、日に数回上映しているようなスケジュールだったので「これはしばらく先延ばしにしても大丈夫だろう」と高を括っていたら、いまはすでに 4月、軒並み上映終了になっているところを、どうにかこうにか探し出して、ギリギリ滑り込みセーフで観ることができました。毎度毎度のことですが。


冒頭のシーンからすでに張り詰めた空気はあったが、中盤あたりに起こる、主人公にとっても契機となる「あの事件」を境に、最後まで緊張感が途切れることはなかった。なにせ、いつ人が死んでもおかしくない状況に彼らが置かれているということを、あの「衝撃」によって嫌でも認識させられるからだ。そして実際、人が死ぬ。数は多くはないが、実にあっけなく無慈悲に死んでいくのである。

この作品は、とにかく「音が怖い」。銃声、爆発音、虚構めいた誇張もなく、淡々と響くそれらの「(日本人にとっての)非日常」が立ち現れる度に身のすくむような思いをした。そこにはただ、死の予感しかないからである。(あるいは、終盤の作戦時に現れる「ステルスヘリ」のローター音では、その大音量でほんとうに振動を感じることができた。これはきっと、映画館でしか体感できない「演出」だろう)


ところで、劇中に「国防」ということばが数回出てくる。具体的には、任務に没頭するあまり狂気じみた執着を見せ始める主人公に対して、CIA の上司が「もうすこし国防のことを考えろ!」と叱責するのだが、そのセリフを聞いて、この人たちは「アメリカを守る」ためにこんなことをしているのだと、改めて気づかされた。例えば、冒頭の「拷問」にしても、別に倒錯的なサディズムからそれをしているのではない。情報を引き出すための「手段」として相手を痛めつけているだけなのだ。(そして、そんな「仕事」に嫌気がさして、担当局員は本国に帰ってしまう)

あるいは、劇中で何度も現れるサウジ・グループのテロにしても、彼らは彼らの世界を守るために生命をかけているのだ。おたがいがおたがいの正義のため、善悪を超えた使命感を抱いて殺し合っているのである。大衆が好むような英雄的行為はどこにもない。だからこそ、この作品は虚しく息苦しいのかもしれない。

この作品を観ていると、「国防軍」だの「愛国心」だの「いざという時には、自分も戦場に立って国を守る!」という覚悟だの「英霊」だのとのたまっている連中は、未だに「戦争」=「World War II」のあたまで、浮ついたロマンティズムに酔っているだけなのではないか、と思えてきてしかたがない。これらの実を伴わない勇ましいだけのことばは、六十数年経っても解けない「甘美な呪い」の影響なのか。

この作品のなかでは描かれていない部分も多いが、しかしわたしたちは「歴史上の出来事」として全体像を認識しているだろう。この作品は、まぎれもなく「戦争の一部分」を切り取って見せているのだ。そして、戦争とはここまでしなければならないし、そこまでしてもなお終わりの見えないものなのである。

彼らはそれをどこまで理解しているのだろうか、と思う。彼らが夢想する中国や北朝鮮を相手にした「戦争」は、どれだけ実情に合致しているのか。つまらないナショナリズムではないとどうやって証明するのか。殺し合いの泥沼に加担する「覚悟」はあるのか。そこが見えない。

彼らのように「戦争」を容易く口にするような人種こそ、この作品で描かれる現実を直視するべきである。もちろん平和を望む人たちも、とにかくオトナだったらぜひ観るべきである。とりあえずソフト化を待って。




おまけ:2013.03.03


特命戦隊ゴーバスターズ VS 海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE

いろいろあって、すっかり忘れていましたが、ちゃんと観ていました。

なんか、尺は短かったけれど、かえってそれでテンポ良く、個々のエピソードがダレることを防いだとか、「豪快」っぽいネタ(なんか落ち着くなあ、とか)があって良かったとか、そんなことを考えていたような。

あと、「強竜者」のお披露目シークエンスが、ちょろっと顔を出すようなレベルではなく、けっこうきちんとしていて、ビックリどっきりラッキーでした。

まあ、いつもの「前戦隊が敵に!?」だったけれど、楽しかったですよ。たぶん。



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17:04  |  +はしがき  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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